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介護士への頂き物の対応

頂き物の対応は?

頂き物は断るのがベター

基本的には断ること

基本的には断ること

利用者家族から感謝の気持ちで頂き物をされることがあります。しかし、介護現場ではお断りをするのが一般的です。受け取ってしまうと、関係性が悪くなることがあるからです。頂き物によって利用者家族は「自分たちだけに特別な対応をしてくれるかもしれない」と考えるかもしれません。しかし、介護士として対応できる範囲は限定されています。また、トラブルが起きた際に不利になる可能性もあります。行政などへの通報によって物品や金銭の授受が発覚し、事業所自体が指導対象になるケースも考えられます。そうならないよう、頂き物は基本的に断るべきです。では、どのように断ればいいのでしょうか。

断り方

まずは、介護サービスを契約する際、事前に伝えておきましょう。受け取ることができるのは介護サービスの利用料金のみであることを説明します。また、介護士はお客様ではないので、おもてなしは不要であることも伝えてきます。事前にルールを決めておけば、余計なトラブルに発展することはありません。加えて、就業規則で頂き物は禁止されており、発覚した際は処分の対象になる旨も伝えます。仮に、以前に頂き物でトラブルに発展した事例があるのなら、その内容についても説明しておきましょう。
利用者家族から頂き物がある可能性を考慮して、準備しておくことも必要です。例えば、訪問介護などでは利用者家族が飲み物を用意してくれることがあります。その場合は、自分で飲み物を用意していることを伝えましょう。大切なのは、利用者家族との良好な関係を継続していくことです。頂き物をされるとお互いの心理的負担につながり、適切な介護が実施できなくなる可能性があります。今後のことを考えても、頂き物はNGであることを丁寧に説明してください。

断りきれない場合

状況によっては、どうしても断りきれないこともあるでしょう。頑なに強く断り続け、関係性が悪くなるのも避けたいところです。その場合は、上司に報告・相談をしてください。上司から利用者家族に対して頂き物は受け取れない理由を説明してもらうことで、穏便に解決できるかもしれません。

まとめ

長く働いていればいるほど、頂き物をされる機会が多くなります。そのため、介護士の中には感覚が麻痺して当たり前のように受け取る人もいます。しかし、これは大きなトラブルやクレームに発展するリスクを秘めています。善意からの行動ですが、その先に潜むリスクを考えると頂き物は適切ではありません。信頼関係を崩さないためにも、頂き物は丁寧に断りましょう。